FileMaker Server をインストールする前に

このセクションでは、1 台のマシンに FileMaker Server をインストールする方法を説明します。2 台以上のマシンにインストールするには、「複数のマシンでの FileMaker Server の展開」を参照してください。

  • お使いのコンピュータが Claris FileMaker 2023 動作環境に記載されているシステム必要条件を満たしていることを確認してください。データベースサーバー専用のコンピュータを用意してください。電子メール、印刷、またはネットワークファイルサーバーとして使用することはできません。

  • スリープおよび休止モード、ハードドライブスリープ、およびスクリーンセーバーは無効にしてください。

  • FileMaker Server をバージョン 19 (バージョン 19.4.2 以降) または 20 からアップグレードする場合、インストーラによってフルインストールが実行され、ユーザのデータおよび構成ファイルはほぼそのまま保存されます (一部の構成ファイルは削除されてインストールされたバージョンとの互換性のためにリセットされます)。設定は自動的に保存され、現在のインストールをアンインストールする必要はありません。インストーラは既存のデータベース、構成ファイル、SSL 証明書、ログ、およびその他のファイルを検出します。インストーラは新しいバイナリファイルをインストールしてユーザの設定を新しいバージョンに移行します。

  • FileMaker Server の展開には Web サーバーが必要となります。Web サーバーは Web 公開クライアントに応答し、Web ベースの Admin Console アプリケーションを共有し、また一部のデータ転送タスクを処理します。FileMaker Server では、Web 接続用にポート 80、セキュア Web 接続用にポート 443 が利用可能になっている必要があります。FileMaker Server は Web 公開が無効になっていてもこれらのポートを使用します。FileMaker Server インストーラが既存の Web サイトによってこれらのポートが使用されていることを検出した場合、それらの Web サイトを無効にしてポートを利用可能にする必要があります。

    • Windows: FileMaker Server インストーラは IIS Web サーバーが有効になっていない場合は有効にしてから ARR (Microsoft Application Request Routing) インストーラを実行し、Web サイトを IIS 内に作成して Web サイトが Web 接続に指定したポートを使用するように構成します。

    • macOS および Linux: Web サーバーを有効にする必要はありません。有効になっている場合は、既存の Web サイトがポート 80 または 443 を使用していないことを確認します。インストーラは独立した Web サーバーインスタンスを作成し、ホストがこれらのポートを使用するように有効にします。

      Web サーバーの設定」を参照してください。

  • サーバーコンピュータのファイアウォールで必要なポートを開いて FileMaker Server が管理者およびクライアントと通信できるようにします。「FileMaker Server が使用するポート」を参照してください。

  • FileMaker Server のインストールを別のサーバーへ移動するには、「既存のインストールの移動」を参照してください。

  • ライセンス証明書を確認します。「ライセンス証明書について」を参照してください。

  • Windows および macOS: 同じマシン上ですでに FileMaker Pro を実行している場合は FileMaker Server をインストールする前に終了する必要があります。

  • サーバーのセキュリティは重要です。FileMaker Server ヘルプの「データの保護」、および FileMaker セキュリティガイドの情報を参照してください。

  • セキュリティ上の理由から、カスタム SSL 証明書を使用してください。信頼できる証明機関から購入した独自の SSL 証明書をインポートしてください。

  • マシンにウイルス対策ソフトウェアをインストールしてある場合は、FileMaker Server インストーラを実行する前に、ソフトウェアを無効にするかまたはアンインストールする必要があります。インストーラが終了するまでウイルス対策ソフトウェアを有効にしないでください。

    共有データベースを含むフォルダやデータを外部に保存するオブジェクトフィールドのファイルを含むフォルダは、ウイルス対策ソフトウェアがスキャンしないようにしてください。

  • 2 つの異なるバージョンの FileMaker Server を同じコンピュータで同時に実行することはできません。

  • DHCP サーバーの中には一定の時間で IP アドレスを割り当て直すものがあるため、静的 IP アドレスを使用してください。

  • macOS: FileMaker Server の実行中に macOS Server アプリケーションを使用して HTTP サービスを有効にすることは避けてください。macOS Server によって提供される HTTP サービスは FileMaker Server と干渉する可能性があります。「macOS での Apache Web サーバーの使用」を参照してください。