ファイルオプションの設定

現在のファイルのデフォルトのログイン情報、レイアウト、アイコン、スペルチェック、テキスト処理、およびファイルを開く時と閉じる時のスクリプトの環境設定を設定できます。すべてのファイルの環境設定を設定するには、環境設定を参照してください。

メモ  [英文スペルチェック] タブ以外のタブの項目を編集するには、[完全アクセス] アクセス権セットを使用してログインする必要があります。

現在のファイルの開閉に関するオプションを設定するには:

  1. [ファイル] メニュー > [ファイルオプション...] を選択し、[開く] タブを選択します。

  2. 選択項目 目的

    [このファイルを開くことのできる最低バージョン:] を選択して、バージョンを入力する

    指定したバージョンよりも前のバージョンの FileMaker クライアントまたはホストでファイルが開かれることを防止します。

    バージョン番号の形式は m.n です。m はメジャーバージョン番号、n はマイナーバージョン番号です。たとえば、21.0 よりも前のバージョンでファイルを開くことを防止するには、“21.0” と入力します。

    すべての共有ファイルが FileMaker クライアントに表示されますが、開くことができるのは対象のファイルだけです。

    [次のアカウントを使用してログイン:] を選択してから [アカウント名とパスワード] を選択し、アカウントとパスワードを入力する

    データベースを開く際に、特定のアカウントとパスワードを使用して、自動的にログインします。デフォルトのアカウントが有効でパスワードが無効である場合、別のパスワードを入力するように要求されます。

    これはデフォルトの選択項目です。デフォルトでは、[次のアカウントを使用してログイン:] が選択され、[アカウント名とパスワード] オプションが Admin と空白のパスワードに設定されています。

    一時的にデフォルトのパスワード以外のパスワードを使用してファイルを開く場合は、Shift キー (Windows) または option キー (macOS) を押しながらファイルを開きます。

    メモ  AD FS を使用しない FileMaker ファイルアカウントまたは外部サーバーアカウントのみがサポートされています (アカウントアクセスの作成と編集を参照してください)。ファイルが FileMaker Cloud または FileMaker Server によってセキュアデータベースフォルダで共有されている場合、またはファイルが OAuth アイデンティティプロバイダで認証される場合は、[次のアカウントを使用してログイン:] オプションは無視されます。

    [次のアカウントを使用してログイン:] で [ゲストアカウント] を選択する

    ゲストアカウントを使用して自動的にログインします。

    OAuth/AD FS が有効な場合でもサインインフィールドを表示

    OAuth、AD FS または Apple ID アイデンティティプロバイダが有効な場合でも、サインインダイアログボックスに [アカウント名] および [パスワード] フィールドを表示します。

    これらのアイデンティティプロバイダのいずれかが有効な場合、サインインダイアログボックスにアイデンティティプロバイダのボタンが表示され、ユーザはこのボタンをクリックして Web ブラウザを開き、アイデンティティプロバイダを使用してサインインできます。このオプションを選択すると、[アカウント名] および [パスワード] フィールドも表示され、他のタイプのアカウントでのサインインにも使用できます。OAuth、AD FS または Apple ID アカウントのみでサインインするユーザには混乱しないようにこのオプションを選択解除して、[アカウント名] および [パスワード] フィールドを非表示にします。

    このオプションが選択解除されている場合にこれらのフィールドを一時的に表示するには、Shift キー (Windows) または option キー (macOS) を押しながらファイルを開きます。

    保存されている資格情報による認証を許可

    アカウントの種類に応じて、ユーザが保存された資格情報を使用できるかどうかを決定します。

    • FileMaker ファイルアカウントおよび AD FS を使用しない外部サーバーアカウント: ユーザはファイルを開くたびに資格情報の入力を要求されることはありません。

      このオプションを選択すると、ユーザはパスワードを資格情報マネージャー (Windows) またはキーチェーン (macOS、iOS、iPadOS) に保存できます。

    • Claris ID または外部アイデンティティプロバイダ (IdP) アカウント: ユーザはファイルを開くたびに資格情報を入力する必要はありません。Claris ID および外部 IdP アカウントについてを参照してください。

      このオプションを選択すると、初期認証後、Claris ID または外部 IdP の資格情報が資格情報マネージャーまたはキーチェーンに保存されます。

    • OAuth アカウント:

      • FileMaker Go: このオプションを選択すると、初期認証後、 FileMaker Go は最近成功した OAuth 資格情報を再利用して自動的にファイルへのサインインを試行します。選択されていない場合、FileMaker Go ユーザは常に資格情報を入力してサインインする必要があります。

      • その他の FileMaker クライアント: このオプションの影響はありません。

    • AD FS を使用する Apple ID アカウントおよび外部サーバーアカウント: このオプションの影響はありません。

    OS または iPadOS のパスコードを要求

    FileMaker Go がキーチェーンに資格情報を保存する前に、ユーザに iOS または iPadOS にパスコードを設定するように要求します。

    [表示するレイアウト] を選択して、[レイアウトの指定] ダイアログボックスにある一覧からレイアウトを選択する

    ファイルを開くと、指定したレイアウトが表示されます。このオプションが選択されていない場合は、最後にファイルで作業したときに表示されていたレイアウト、または起動スクリプトで指定されているレイアウトが開きます。(下の「スクリプトトリガ」のオプションを参照してください。)

    レイアウトが選択されている場合は、このオプションの [指定...] ボタンの右にレイアウト名が表示されます。使用するレイアウトを変更するには、[指定...] をクリックして一覧からレイアウトを選択します。

    メモ  FileMaker Pro では、レコードの編集やデータベーススキーマの変更など、ファイルに重要な変更があった場合にのみ、現在のレイアウトが保存されます。

    すべてのツールバーを隠す

    ファイルを開くと、すべてのツールバーが非表示になります。[ツールバーの表示切り替え] スクリプトステップおよび [メニューバーの表示切り替え] スクリプトステップを実行した場合と同様にツールバーが非表示になります。

  3. [OK] をクリックして変更を保存するか、別のタブをクリックして他のファイルオプションを設定します。

現在のファイルのアイコンを選択するには:

  1. [ファイル] メニュー > [ファイルオプション...] を選択し、[アイコン] タブをクリックします。

  2. FileMaker Pro の [マイ App]、[お気に入り]、[最近使った項目] ウインドウ、および FileMaker Go や FileMaker WebDirect の起動センターで現在のファイルを表すアイコンを選択または作成します。

    目的 操作

    デフォルトの FileMaker Pro ファイルアイコンまたは別のデザイン済みアイコンを表示する

    一覧からアイコンを選択します。

    カスタムイメージを指定する

    [その他...] をクリックしてイメージファイルを選択し、[開く] (Windows) または [挿入] (macOS) をクリックします。

    サポートされる形式は、PNG および JPEG です。FileMaker Pro イメージのサイズは必要に応じて調整されます。高解像度ディスプレイで最適な結果を得るには、288 x 288 ピクセルのイメージを選択してください。

    メモ  選択したアイコンはデスクトップに表示されません。

    最大サイズに合わせてカスタムイメージのサイズを調整する

    [領域に合わせる] を選択して、イメージの幅と高さを領域内のサイズに合わせます。

    最小サイズに合わせてカスタムイメージのサイズを調整する

    [幅に合わせる] を選択して、イメージの幅と高さで領域を完全にカバーします。

    [アイコン] タブでは選択したアイコンがさまざまなサイズでどのように表示されるかが示されます。

  3. [OK] をクリックして変更を保存するか、別のタブをクリックして他のファイルオプションを設定します。

メモ  暗号化されたデータベースファイルを開くと、ファイルが以前に開かれたことがある場合を除き、デフォルトの FileMaker Pro アイコンが表示されることがあります。

現在のファイルのスペルチェックオプションを設定するには:

  1. [ファイル] メニュー > [ファイルオプション...] を選択し、[英文スペルチェック] タブをクリックします。

    選択項目 目的

    間違ったスペルを特殊な下線で示す

    スペルが間違っている可能性のある単語には、赤い点線の下線が付けられます (ブラウズモード、検索モード、レイアウトモード)。

    メモ  ファイルが共有されている場合、クライアントはそれぞれ独立してこのオプションを変更できますが、この設定はクライアントがファイルを閉じるまでの間のみ有効です。すべてのクライアントに対してこのオプションを変更するには、ホストで共有ファイルを閉じ、FileMaker Pro を使用してローカルでファイルを開き、設定を変更してから再度ファイルを共有する必要があります。

    オフ

    入力時にスペルを間違った可能性がある場合に通知しません。

    疑わしいスペルで警告音を鳴らす

    スペルを間違った可能性がある場合に警告音を鳴らします。

  2. [OK] をクリックして変更を保存するか、別のタブをクリックして他のファイルオプションを設定します。

入力時のスペルチェックは、大量のテキストがアクティブなフィールドに表示されている場合は、他のスペリングオプションよりもスピードが遅くなる場合があります。スペルチェックを参照してください。

現在のファイルに対して、テキスト処理およびデータ入力のオプションを設定するには:

メモ  [テキスト] タブの項目を編集するには、[完全アクセス] アクセス権セットを使用してログインする必要があります。

  1. [ファイル] メニュー > [ファイルオプション...] を選択し、[テキスト] タブをクリックします。

  2. [テキスト処理] 領域で、次の中から 1 つまたは複数のオプションを選択します:

    選択項目 目的

    スマートクォートを使用

    カーリークォーテンションマーク (”) およびカーリーアポストロフィ (’) を使用します。このオプションが選択されていない場合、またはこれらの記号がないフォントを使用している場合は、普通のクォーテーション (") とアポストロフィ (') が使用されます。すでにデータが入力されているファイルに対してこの設定を変更すると、新しく入力されるデータにのみ適用され、既存のデータは変更されません。

    禁則処理

    禁則処理を行います。このオプションは、デフォルトで有効です。このオプションを無効にすると、テキストの行頭または行末で使用できる文字に関する標準的な規則は無視されます。

    半角英文ワードラップ

    ワードラップなど、半角英文での標準的な禁則処理を行います。このオプションは、デフォルトで有効です。このオプションを無効にすると、文字もスペースも同じように記号として処理され、英文の単語は単位として処理されません。フィールドまたはテキストブロックの幅に収まらない単語は、途中で区切って次の行に折り返されます。

    [上書き入力] (Windows のみ)

    日本語入力時に、カーソルの位置にある既存の文字を、ユーザが入力した新しい文字で上書きします。このオプションは、デフォルトではオフです。

  3. [データ入力] 領域で、次の中から 1 つまたは複数のオプションを選択します:

    選択項目 目的

    常に現在のシステム設定を使用する

    数字、日付、および時刻のデータ入力に現在のシステム設定を使用します。このオプションは、デフォルトではオンです。

    常にファイルに保存されている設定を使用する

    数字、日付、および時刻のデータ入力や表示に、ファイルとともに保存されたシステム設定を使用します。

    設定が異なる場合は常に確認する

    現在のシステム設定とは異なるシステム設定を使用して作成された数字、日付、または時刻のフィールドにデータを入力する場合に、どちらの設定を使用するかを尋ねるメッセージを表示します。

  4. [OK] をクリックして変更を保存するか、別のタブをクリックして他のファイルオプションを設定します。

ファイルにスクリプトトリガを設定するには:

  1. [ファイル] メニュー > [ファイルオプション...] を選択し、[スクリプトトリガ] タブをクリックします。

  2. 一覧から 1 つまたは複数のスクリプトトリガを選択します。

    選択項目 目的

    OnFirstWindowOpen

    ファイルの他のウインドウが開いていない場合、データベースファイルのウインドウを開くたびに、スクリプトが実行されます。OnFirstWindowOpen スクリプトトリガを参照してください。

    OnLastWindowClose

    データベースファイルの、開いている最後のウインドウを閉じるときに、スクリプトが実行されます。OnLastWindowClose スクリプトトリガを参照してください。

    OnWindowOpen

    データベースファイルのウインドウを開くたびにスクリプトが実行されます。OnWindowOpen スクリプトトリガを参照してください。

    OnWindowClose

    データベースファイルのウインドウを閉じるたびにスクリプトが実行されます。OnWindowClose スクリプトトリガを参照してください。

    OnFileAVPlayerChange

    メディアファイルがフィールドまたは URL から再生されている場合、スクリプトが実行され、ユーザまたはスクリプトステップの設定によって再生状態が変更されます。OnFileAVPlayerChange スクリプトトリガを参照してください。

    OnWindowTransaction

    トランザクションが正常に確定された後にスクリプトを実行して JSON オブジェクトを作成します。JSON オブジェクトには完了したトランザクション内のすべての操作に対してファイル名、基本テーブル名、レコード ID、操作、および「onWindowTransaction」という名前の基本テーブルのフィールド (または指定されたフィールド) の内容が含まれます。OnWindowTransaction スクリプトトリガを参照してください。

  3. [OK] をクリックして変更を保存するか、別のタブをクリックして他のファイルオプションを設定します。