暗号化パッチファイル
パッチファイル (ファイル拡張子 .fmpatch) が暗号化されるとパスキーがないと読めなくなり、暗号化後に変更された場合は Upgrade Tool はエラーを返します。顧客が使用しているカスタム App のインスタンスに第三者が独自のパッチを適用することが懸念される場合、暗号化パッチファイルを使用してください。
ツールでカスタム App をアップグレードすると、指定したアカウントの資格情報を使用してソースファイルが開かれ、パスキーを取得しそれを使用してパッチファイルが復号化され、パッチが適用されます。
重要 暗号化パッチファイルを安全に使用するには、顧客がアカウントを作成する方法を制限する必要があります。
パスキーを FileMaker ファイルアカウントに関連付けるには:
- パッチファイルの暗号化に使用するパスキーを決定します。パスキーの必須条件:
A から Z、a から z、または 0 から 9 の文字のみを使用
91 文字以下
メモ パスキーでは大文字と小文字が区別されます。
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カスタム App を配布する前に、fmupgrade<パスキー> という名前の拡張アクセス権を作成します。<パスキー> はパッチファイルの暗号化に使用するものと同じパスキーです。
たとえば、パスキーが k4EuhSEG の場合、拡張アクセス権の名前は fmupgradek4EuhSEG にする必要があります。
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ツールでソースファイルをアップグレードするときに使用する FileMaker ファイルアカウントに割り当てられたアクセス権セットに fmupgrade<パスキー> 拡張アクセス権を追加します。
完全アクセスかどうかにかかわらず、任意のアクセス権セットを使用できます。一般的な使用例として fmupgrade<パスキー> を [完全アクセス] アクセス権セットに追加して、オプションとしてカスタム App をアップグレードする権限を持つ別のアカウントに割り当てられた、非常に限定的なアクセス権セットに追加することもできます。
fmupgrade<パスキー> 拡張アクセス権が複数ある場合、FileMaker Pro に一覧表示されている最初のアクセス権のみが使用されます。
パッチファイルを暗号化するには、--encryptPatch
サブコマンドを使用して Upgrade Tool を実行します。また、-patch_key
を使用する場合は手順 1 で決定したものと同じパスキーを使用します。例:
FMUpgradeTool --encryptPatch
-patch_path ./plaintext-patch.xml
-patch_key k4EuhSEG
-dest_path ./encrypted-patch.fmpatch