FileMaker Cloud 共有カスタム App の更新
カスタム App にスキーマやレイアウトを作成または他の変更を加えた場合、共有カスタム App を更新できます。更新するには、変更したファイルのクローンを作成してから Update (更新) API 呼び出しを使用して修正済みカスタム App の変更に基づいて元のファイルを更新します。Update (更新) API 呼び出しを使用すると FileMaker Cloud で共有されているカスタム App からすべてのレコードデータおよびユーザアカウントがクローンに移動された後、元のファイルがターゲットファイルに置き替えられます。ターゲットファイルにはソースファイルのすべてのデータおよびクローンのスキーマ、レイアウト、その他すべての変更が含まれます。
たとえば Update (更新) API 呼び出しを使用すると次の処理ができます:
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DTAP (開発、テスト、承認、運用) サイクルの異なるステージ間でテストデータまたはライブデータをカスタム App にコピー
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既存のデータをカスタム App の新バージョンにコピー
データをインポートせずに、Update (更新) API 呼び出しを使用する利点は次のとおりです:
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各テーブルから別々にデータをインポートせずに、一度にすべてのデータを移動
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インポートするソースおよびターゲットテーブル間でフィールドを手動でマップせずに、API 呼び出しにより自動的にマップ
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ユーザアカウント、カスタム値一覧、およびシリアル番号の更新はデータをインポートする場合はできないが、API 呼び出しでは可能
更新 API のトピックで使用される用語:
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ソースファイル: ターゲットファイルに使用するデータを含む FMP12 ファイル。
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クローンを作成するファイル: ターゲットファイルに使用するテーブル、レイアウト、スクリプト、およびフィールド定義などを含むファイル。このファイルはソースファイルと同じか、または異なるファイルの場合もあります。たとえば、DTAP サイクルの異なるステージで Update (更新) API 呼び出しを使用する場合、クローンを作成するファイルはテストステージで、使用するデータは運用ステージというケースがあります。
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クローン: テーブル、レイアウト、スクリプト、およびフィールド定義などをすべて含むがデータを含まない FMP12 ファイルのコピー。FileMaker Pro を使用してクローンを作成しても、開くことはできません。開くとクローンの内容が変更されます。
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ターゲットファイル: Update (更新) API 呼び出しで作成されたクローンのコピー。ソースファイルからデータおよびユーザアカウントを移行する対象のファイルです。Update (更新) API 呼び出しにより元のソースファイルがターゲットファイルに置き替えられます。
使用する前に
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ソースファイルまたはクローンにアクセスするためのアカウントに [完全アクセス] アクセス権セットがない場合、fmmigration という新しい拡張アクセス権を作成します。FileMaker Pro ヘルプを参照してください。
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ソースファイルおよびクローンの両方を暗号化する必要があります。それぞれ異なる暗号化パスワードを使用できます。
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ソースファイルおよびクローンのアカウント名、パスワード、および暗号化されている場合は暗号化パスワードを確認してください。
拡張アクセス権のキーワードは fmmigration 接頭語から始まる必要があります。この拡張アクセス権を持つアカウントはテーブル、スクリプト、またはレイアウトにアクセスできる必要はありません。ソースおよびクローンの拡張アクセス権の名前が一致している必要があります。ただし大文字と小文字は区別されません。
クローンの作成
ターゲットファイルに使用するテーブル、レイアウト、スクリプト、およびフィールド定義などを含むファイルのクローンを作成します。
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FileMaker Pro でクローンを作成するファイルを開きます。
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[ファイル] メニュー > [名前を付けて保存...] を選択してから [データなしのコピー] を選択します。
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ソースファイルが閉じていることを確認します。
重要 FileMaker Pro でクローンを開かないでください。