Claris FileMaker Data Migration Tool ガイド
Claris FileMaker Data Migration コマンドラインツール (FMDataMigration) を使用してすべてのレコードデータとユーザアカウントを FileMaker Pro 12 形式 (FMP12) のソースファイルからターゲットファイルに移行できます。このツールは Windows、macOS、または Ubuntu Linux ディストリビューションで使用できます。
ツールへのアクセス
FMDataMigration コマンドラインツールは次のいずれかの方法で利用できます:
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Windows および macOS 用のスタンドアロン実行可能ファイルをダウンロード
Claris FileMaker Data Migration Tool からツールをダウンロードします。
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または、Windows、macOS、および Ubuntu 用の FileMaker Server でインストール
FileMaker Server のインストール中に、FMDataMigration コマンドがアクセス可能なコマンドパスに追加されるため、任意の場所から実行できます。ツールは次のデフォルトの場所にインストールされます:
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Windows:
C:¥Program Files¥FileMaker¥FileMaker Server¥Database Server¥FMDataMigration
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macOS:
/ライブラリ/FileMaker Server/Database Server/bin/FMDataMigration
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Ubuntu:
/opt/FileMaker/FileMaker Server/Database Server/bin/FMDataMigration
例
たとえば、Data Migration Tool を使用すると次の処理ができます:
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DTAP (開発、テスト、承認、運用) サイクルの異なるステージ間でテストデータまたはライブデータをカスタム App にコピー
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既存のデータをカスタム App の新バージョンにコピー
利点
データのインポートの代わりに Data Migration Tool を使用する利点は次のとおりです:
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各テーブルから別々にデータをインポートするのではなく、一度にすべてのデータを移行できる
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フィールドを手動でマッピングしなくても Data Migration Tool がインポートするソースおよびターゲットテーブル間を自動的にマッピングする
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ユーザアカウント、カスタム値一覧、およびシリアル番号の移行はデータのインポートではできないが、Data Migration Tool では可能
用語
このドキュメントで使用する用語:
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ソースファイル: 移行するデータを含む FMP12 ファイル。
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クローン: テーブル、レイアウト、スクリプト、およびフィールド定義などをすべて含むがデータを含まない FMP12 ファイルのコピー。Claris FileMaker Pro を使用して作成したクローンは開かないでください。クローンを開くと変更され Data Migration Tool で動作しなくなります。
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クローンを作成するファイル: ターゲットファイルに使用するテーブル、レイアウト、スクリプト、およびフィールド定義などを含むファイル。このファイルはソースファイルと同じか、または異なるファイルの場合もあります。たとえば、DTAP サイクルの異なるステージでデータを移行する場合、クローンを作成するファイルはテストステージで、移行するデータは運用ステージという可能性があります。
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ターゲットファイル: ツールで作成されたクローンのコピー。ソースファイルからデータおよびユーザアカウントが移行されるファイルです。
メモ
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ソースファイルが Claris FileMaker Cloud で共有されている場合、Claris FileMaker Admin API を使用してクローンをアップロードし、ホスト上でソースファイルを更新できます。この方法は特にファイルが大量の外部オブジェクトデータを使用している場合、ソースファイルをダウンロードし、Data Migration Tool を使用してターゲットファイルをアップロードするより簡単です。FileMaker Admin API ガイドを参照してください。