データをインポートする場合、別のデータソース (通常はファイル) から既存の FileMaker Pro Advanced ファイルにデータを取り込むことになります。
FileMaker Pro Advanced では、さまざまな形式のファイルをインポートすることができます。サポートされているインポートおよびエクスポートファイルフォーマットを参照してください。
FileMaker Pro Advanced が特定のアプリケーションの形式をサポートしていない場合は、そのアプリケーションで、FileMaker Pro Advanced がサポートしている形式にデータをエクスポートしてから、そのファイルをインポートすることができます。たとえば、FileMaker Pro Advanced では Microsoft Access のファイルをインポートすることはできませんが、Microsoft Access から Microsoft Excel にデータをエクスポートしてそのファイルをインポートすることができます。
インポート元のファイル (ソースファイル) のフィールドがインポート先のファイル (ターゲットファイル) と同じ数で同じ順序である必要はありません。インポートの際にターゲットフィールドの順序を変更して、ソースデータが正しいフィールドにインポートされるようにできます。また、不要なフィールドがスキップされるようにすることができます。
メモ 別のファイル形式から新しい FileMaker Pro Advanced ファイルを作成するには、新規 FileMaker Pro Advanced ファイルへのデータファイルの変換を参照してください。
既存のファイルにデータをインポートするには、次の 3 種類の方法があります:
•ファイルに新しいレコードを追加する
•ファイル内の既存のレコードを更新する
•ファイル内の一致するレコードを更新する
これらの 3 種類のオプションは、データを既存のファイルにインポートする場合に、[フィールドデータのインポート順] ダイアログボックスで指定できます。各オプションについて次に説明します。既存のファイルへのデータのインポートを参照してください。
重要 レコードを更新する 2 つのオプションのいずれかを選択した場合、インポート処理中に既存のデータが上書きされ、元に戻すことはできません。データを保護するには、[ファイル] メニュー > [名前を付けて保存...] を選択して FileMaker Pro Advanced ファイルのバックアップを作成してから、レコードが更新されるインポートを実行します。この操作を行えるのはローカルファイル (ご使用のコンピュータ上) のみです。
レコードを追加する場合、インポートを実行すると、インポート元のファイル (ソースファイル) 内のインポート可能な各レコードに対して、インポート先のファイル (ターゲットファイル) 内に新しいレコードが作成されます。
インポート元のファイルからレコードを追加する場合、ほとんどのファイル形式では、インポート元のファイルのレコードがすべて追加されます。
既存のレコードを更新する場合、ターゲットファイル内のデータがソースファイルのデータに置き換わります。インポート先のそれぞれのフィールドについて、インポート元のファイルの先頭のインポート可能なレコード (またはデータの行) のデータが、インポート先のファイルの先頭のインポート可能なレコードのデータを上書きします。インポート元ファイルの 2 番目のインポート可能なレコードのデータが、インポート先のファイルの 2 番目のレコードのデータを上書きするというように進みます。データを置き換える場合、FileMaker Pro Advanced はファイル内のデータの確認や比較は行いません。
データを置き換えるかどうかは、フィールドごとに決めることができます。
インポート先のファイルのレコードは、インポート元のファイルのレコードと同じ数だけ置き換えられます。インポート元のファイルのインポート可能なレコードの数がインポート先のファイルより多い場合、インポート元のファイルの余分なレコードのデータをインポートするには、[一致しないデータを新規レコードとして追加する] を選択する必要があります。インポート先のファイルのレコード数の方が多い場合は、インポート先のファイルの余分なレコードのデータは置き換えられません。
一致するレコードを更新する場合、ターゲットファイル内の一致するレコードとフィールドがソースファイルのデータで更新されます。たとえば、デスクトップコンピュータとラップトップコンピュータにそれぞれ同じデータベースのファイルが保存されているとします。出張中にノートブックコンピュータのデータベースファイルに変更を加えた場合、その変更内容で、オフィスにあるデスクトップコンピュータのファイルを更新することができます。
インポート元のファイルのどのレコードで、インポート先のファイルのどのレコードを更新するかは、それぞれのファイルで 1 つまたは複数の照合フィールドを選択する仕方によって決定します。インポート先のファイルのレコードの照合フィールドのデータと、インポート元のファイルのレコードの照合フィールドのデータとが一致した場合、インポート先のファイルのレコードは、インポート元のファイルのデータで更新されます。
照合フィールドは、データベース内のそれぞれの項目を個別に識別できるものである必要があります。たとえば、名簿のデータベースの場合、1 つの照合フィールドとしては社員番号を、複数の照合フィールドとしては、名字、名前、および電話番号を使用できます。(名字だけでは同姓の複数レコードが選ばれてしまうことがあるため、照合フィールドとして適切ではありません。)
インポートするフィールドも指定します。一致するすべてのレコードで、インポートを指定したすべてのフィールドの内容によって、インポート先のファイルのデータが上書きされます。これは、インポート元のファイルのフィールドが空白であっても実行されます。
インポート先のファイルに対象レコードが含まれている場合、対象レコードのみが更新されます。
次の表は、インポート先のファイルのレコードがインポート元のファイルの一致するレコードによって更新される前と更新された後のデータの状態を示します。表の「割り当て」の欄の記号は、 (Windows) または (macOS) は照合フィールドを、 はフィールドをインポートする設定を、 (Windows) または (macOS) はフィールドをインポートしない設定をそれぞれ示します。
インポート元ファイル | 割り当て | インポート先ファイル | 結果 |
123-456-7890 | または | 123-456-7890 | 123-456-7890 |
安田 | または | 安田 | 安田 |
隆子 |
| 隆子 | |
Smith | Smith | Smith | |
東京都 | 東京都 | 東京都 | |
港区赤坂 | 港区白金 | 港区赤坂 | |
米国 | 米国 | 米国 | |
| 1960/03/03 | 1960/03/03 | |
| (408) 555-6789 |
|
•一度に 1 つのテーブルにのみデータをインポートできます。関連フィールドにデータをインポートする場合、関連フィールドを含むテーブルにデータを直接インポートします。
•インポート元のファイルが複数のテーブルで構成される FileMaker Pro Advanced ファイルの場合、一度に 1 つのテーブルからのみデータをインポートできます。関連テーブルからフィールドをインポートする場合、関連フィールドを含むテーブルからデータを直接インポートします。
•ソースファイルが FileMaker Pro Advanced ファイルの場合、対象レコード内のレコードのみがインポートされ、除外レコードのインポートはスキップされます。FileMaker Pro 形式を参照してください。
•インポート後のデータの書式を正しく設定するために、インポート時に入力値が制限されるようにフィールドを定義することができます。インポート中、設定した入力値の制限オプションに適合しないデータはスキップされます。インポート時の入力値の制限を参照してください。
•同一のソースからデータを定期的にインポートする場合は、定期的なインポートを設定するか、[レコードのインポート] スクリプトステップを使用するスクリプトを作成することで自動化できます。定期的なインポートの設定および作業を自動化するためのスクリプトの作成を参照してください。