集計フィールドの定義

集計フィールドでは、小計、平均、総計のように複数のレコードに関連する値を計算します。たとえば、レポートの集計フィールドに 5 月の売上の総計を表示することができます。

集計フィールドは、レコードのグループに関連付けられています。集計フィールドの値は、レイアウトでどの位置に集計フィールドを配置されているか、対象レコードの中にいくつのレコードがあるか、およびレコードがソート済みかどうかにより異なります。

集計フィールドのデータには、ファイル内のすべてのレコードが対象になっている場合も含めて、ブラウズ中のレコードの内容が反映されます。集計対象のフィールドの値の変更や対象レコードを変更すると、FileMaker Pro では集計フィールドに表示される結果が再計算されます。

集計計算式には空白を除く値のみが含まれます。

集計フィールドを定義するには:

  1. [ファイル] メニュー > [管理] > [データベース...] を選択します。

  2. [フィールド] タブをクリックします。

  3. データベースに複数のテーブルがある場合、[テーブル:] の一覧から適切なテーブルを選択します。

  4. [フィールド名:] に、フィールドの名前を入力します。

    フィールド名の指定を参照してください。

  5. [タイプ:] で [集計] を選択します。

  6. [作成] をクリックします。

  7. [集計フィールド「フィールド名」のオプション] ダイアログボックスで集計計算式タイプを選択し、データのグループ化の基準となるフィールドを選択します。

    選択項目

    対象レコードのフィールドの空白を除く値の集計目的

    合計

    フィールド内の値の合計を計算します。

    平均値

    フィールド内の値の平均を計算します。

    カウント

    フィールドに値が入力されているレコードの数を求めます。たとえば、あるフィールドに 100 個の値 (1 レコードに 1 つずつ) が保存されている場合、カウントの結果は 100 となります。

    最小値

    フィールドの最小値、または最も古い日付、時刻、タイムスタンプを検索します。

    最大値

    フィールドの最大値、または最も新しい日付、時刻、タイムスタンプを検索します。

    標準偏差

    フィールド内の値がどのくらい分散しているかを計算します。このオプションでは、フィールド内の値の平均値から標準偏差が計算されます。

    合計に対する比

    フィールド内のある値が全体の値の合計に占める割合を計算します。たとえば、販売員 1 人の売上合計に対する貢献度を計算します。

    一覧

    改行で区切られた値の一覧をフィールド内に作成します。

    メモ  選択した集計計算に基づきフィールドタイプが無効なフィールドはグレー表示されます。

  8. 必要な場合は、集計タイプの集計オプションを指定します。

    使用する項目

    選択項目

    目的

    合計

    現在の合計

    これまでに操作したレコードの値に現在のレコードの値を加算した合計を表示します。ソートされたグループごとに現在の合計を再開するには、[ソートされたグループごとに集計を再開する] を選択してフィールドの一覧からソートを再開するフィールドを選択します。

    平均値

    加重平均表示されるフィールドで、重み付けの値を持つフィールドを選択します。

    他のフィールドの値を重み付けの値として使用し、特定のフィールドの平均値を求めます。

    カウント

    現在のカウント

    これまでに操作したレコードの数に現在のレコードを加算したカウントを表示します。ソートされたそれぞれのグループごとに現在のカウントを再開するには、[ソートされたグループごとに集計を再開する] を選択して、フィールドの一覧からソートを再開するフィールドを選択します。

    標準偏差

    母集団として

    母集団として標準偏差を算出します。

    合計に対する比

    小計表示されるフィールドの一覧から、レコードをグループ化するために使用するフィールドを選択します。

    一部のレコードに基づいて計算した値の合計値に対する比を求めます。

  9. 集計するフィールドが繰り返しフィールドの場合、[繰り返しの集計:] で次のいずれかを選択します:

    • [全体] を選択した場合は、フィールド内のすべての繰り返しを集計して 1 つの集計値を求めます。

    • [個別] を選択した場合は、それぞれの繰り返しを個別に計算して集計値を求めます。

    メモ  個別の集計値を表示するには、集計フィールドを繰り返しフィールドとして書式設定する必要があります。繰り返しフィールドの表示の設定を参照してください。

  10. [OK] をクリックし、もう一度 [OK] をクリックします。

メモ 

  • [新規レイアウト/レポート] アシスタントを使用すると、データ集計用のレイアウトを簡単に作成することができます。レイアウトの作成を参照してください。

  • [合計に対する比] を選択すると、[小計] にグループフィールドを指定できます。正確な値を算出するには、ブラウズモードに切り替えたときに、指定したグループフィールドでソートする必要があります。

  • 標準偏差の式は n-1 で重み付けされ、通常の標準偏差の後に表示されます。

  • 集計フィールドのデータを手動で変更することはできませんが、コピーすることはできます。また、GetSummary 関数を使用して集計フィールドの計算を実行することもできます。

  • 共有ファイルでは、集計フィールドは次の場合にクライアントではなくホストで処理されます:

    • ファイルが共有されて開かれている場合

    • 集計フィールドが外部 ODBC データソースのテーブルのフィールドを集計しない場合

    • 集計フィールドがクライアントの計算を必要とする非保存計算ではない場合 (プラグインによって提供される外部関数の使用など)

    • 集計フィールドがグローバルフィールドではない場合

    • ソート操作が実行中ではない場合

    • 集計する対象レコードが 25 を超える場合

    • 集計開始時にホストの CPU 使用率が 25% を超えていない場合