FileMaker Server 16 ネットワークインストールセットアップガイド
ネットワークインストールセットアップガイド
このドキュメントでは、Windows または macOS 用の FileMaker® Server 16 のインストールをネットワーク上で設定する方法について説明します。
電子ダウンロードには Windows および macOS 用の FileMaker Server のインストーラが含まれています。このソフトウェアの使用については、ライセンスアグリーメントの条件が適用されます。
インストールを始める前に
インストールを設定する前に、次の操作を行います。
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ソフトウェアに固有の 35 文字のライセンスキーを確認します。
FileMaker Server ソフトウェアには 35 文字の固有のライセンスキーが付属します。オンラインソフトウェアダウンロードページへのリンクが記載された電子メールメッセージを受信している場合、ライセンスキーはそのページに記載されています。
ソフトウェアをインストールするには有効なライセンスキーが必要です。ライセンスキーを紛失しないようにご注意ください。ライセンスキーはソフトウェアの再インストールが必要な場合に備えて安全な場所に保管してください。
重要: ボリュームライセンスまたはサイトライセンスなど、組織名を指定するライセンスを購入した場合、ソフトウェアをインストールする際はオンラインソフトウェアダウンロードページに記載されている組織名を大文字小文字を区別して正確に入力してください。
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ユーザが FileMaker Server をインストールする際にライセンスキーと他の登録情報を入力する方法を決めます。この情報を入力する方法は次の 2 つです。
- 設定支援インストールを設定できます。この方法では、「Assisted Install.txt」という名前の登録ファイルを使用してインストーラに情報を提供し、FileMaker Server のインストールを標準化することができます。この方法を使用すると、インストールをカスタマイズすることができ、ライセンスキーの提示や管理を行う必要がなくなります。(FileMaker では、この方法をお勧めします。)
- FileMaker Server をコンピュータにインストールするときにユーザ名とライセンスキーを入力してソフトウェアを登録できます。
重要: FileMaker Server をインストールするには管理者権限が必要です。
FileMaker マニュアルの場所
- FileMaker Server Admin Console の [ヘルプ] メニューを選択します。
- FileMaker Server Admin Console 開始ページのリンクをクリックします。
- 追加の FileMaker ドキュメンテーションの表示およびダウンロードについては、プロダクトドキュメンテーションセンターを参照してください。
FileMaker Server 製品または展開の詳細については、『FileMaker Server インストールおよび構成ガイド』を参照してください。
設定支援インストールについて
設定支援インストールを使用すると、複数の展開での FileMaker Server のインストールが容易になります。汎用のユーザ名、所属名、ライセンスキー、およびさまざまなインストールオプションなどの必要な情報を登録ファイルに入力しておき、そのファイルをネットワークで利用できるようにします。このファイルは FileMaker Server を組織のコンピュータにインストールするために使用されます。
インストール画面を表示しないサイレントインストールを設定することもできます。「設定支援サイレントインストールについて (Windows)」または「設定支援サイレントインストールについて (macOS)」を参照してください。
登録ファイルを編集して、登録ファイルと FileMaker Server のインストールファイルをネットワークで利用できるようにすると、ユーザは設定支援インストールを実行することができます。「ユーザによる設定支援インストールの実行方法」を参照してください。
FileMaker Server の設定支援インストールを実行したら、ユーザは展開アシスタントを使用して、FileMaker Server を 1 台または複数のマシンで展開するように設定する必要があります。詳細については、『FileMaker Server インストールおよび構成ガイド』を参照するようにユーザに指示してください。
設定支援インストールの設定
FileMaker Server を Windows および macOS にインストールするためにネットワークボリュームを設定するには、次のセクションの手順を実行します。
ネットワークボリュームへのインストールファイルのコピー
- インストールファイルを配置するネットワークボリューム上に、FileMaker Server インストーラファイルを格納するフォルダを作成します。
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次のフォルダとファイルを検索して、ネットワークボリューム上に作成したフォルダにコピーします。
- Windows: 登録ファイル「Assisted Install.txt」およびその他の必要なインストールファイルが保存されている「Files」フォルダ。
- macOS: FileMaker Server 16 インストーラアプリケーション、および登録ファイル「Assisted Install.txt」。
- 登録ファイルを使用するには「登録ファイルのカスタマイズ」セクションに進みます。登録ファイルを使用しない場合は「ユーザによる設定支援インストールの実行方法」セクションに進みます。
登録ファイルのカスタマイズ
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テキストエディタを使用してネットワークボリューム上にある「Assisted Install.txt」ファイルを開きます。
メモ: 「Assisted Install.txt」ファイルはクロスプラットフォームファイルです。「Assisted Install.txt」ファイルは、Windows および macOS システムの両方のインストールに使用できます。
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必要に応じて以下の設定を変更します。
目的 実行方法 すべてのインストールで使用するユーザ名を入力する Name= の後にユーザ名を入力します。
この変数を空白のままにすると、インストーラにより Windows を登録する際に使用された名前 (Windows) またはアカウントのユーザ名 (macOS) が使用されます。
すべてのインストールで使用する所属名を入力する Organization= の後に所属名を入力します。
Windows: この変数を空白のままにすると、インストーラにより Windows を登録する際に使用された名前が使用されます。
Organization= の変数を指定する場合は、ソフトウェアダウンロードページに記載されている組織名を正確に入力してください。
すべてのインストールで使用する有効なライセンスキーを入力する License Key= の後にライセンスキーを入力します。
ライセンスキーでは大文字と小文字は区別されません。
ライセンスキーの詳細については、「インストールを始める前に」を参照してください。
展開オプションを指定する Deployment Options= の後に次のいずれかを入力します。
0 - サーバーマシンにインストールします (デフォルト)。
1 - FileMaker WebDirect™ ワーカーマシンにインストールします。
複数のマシン展開を設定する場合、マスタマシンと FileMaker WebDirect ワーカーマシンにインストールするために別々の「Assisted Install.txt」ファイルが必要になります。
HTTP 接続で使用するポートを指定する HTTP Port= の後に使用可能なポート番号を入力します。
この変数を空白のままにした場合、デフォルトの HTTP ポートは 80 です。
指定したポートが使用できない場合はソフトウェアはインストールされません。
HTTPS 接続で使用するポートを指定する HTTPS Port= の後に使用可能なポート番号を入力します。
この変数を空白のままにした場合、デフォルトの HTTPS ポートは 443 です。
指定したポートが使用できない場合はソフトウェアはインストールされません。
FileMaker Server のユーザアカウントを指定する FileMaker Server User= の後に次のいずれかを入力します。
0 - デフォルトのアカウント (macOS の場合は fmserver、Windows では Local System) で FileMaker Server を実行します。
1 - 異なるアカウントで FileMaker Server を実行します。
インストール後にインストーラが自動的に展開アシスタントを開始するかどうか指定する Launch Deployment Assistant= の後に次のいずれかを入力します。
0 - インストール後に展開アシスタントを開始しないようにします。
1 - インストール後に展開アシスタントを開始します (デフォルト)。
インストール時に登録情報、展開オプション、ポート、およびユーザアカウントダイアログボックスを表示または非表示にする Skip Dialogs= の後に次のいずれかを入力します。
0 - インストール時にダイアログボックスを表示します。
1 - ダイアログボックスを非表示にします。
1 を指定した場合、ユーザはインストール時にユーザ名と所属の情報を入力する必要はありません。また、「Assisted Install.txt」ファイルで指定したライセンスキーを確認する必要もありません。
指定したキーやユーザ名が無効になっている場合は登録情報のダイアログボックスが表示されます。
「FileMaker Server User=1」と入力した場合は FileMaker Server ユーザアカウントダイアログボックスが表示されます。
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「Assisted Install.txt」ファイルに加えた変更をテキストとして保存します。
- Windows: インストール時に「Assisted Install.txt」および「Setup.exe」が「Files」フォルダに存在している必要があります。
- macOS: インストール時に「Assisted Install.txt」が FileMaker Server インストーラアプリケーションと同じフォルダに存在している必要があります。
ユーザによる設定支援インストールの実行方法
FileMaker Server をインストールするには、インストールファイルが保存されているボリュームをマウントしてから、「Setup.exe」 (Windows) または FileMaker Server インストーラアプリケーション (macOS) をダブルクリックするようにユーザに指示します。
Windows: ファイルを開く場合のセキュリティ警告ダイアログボックスが表示されたら、[実行] をクリックしてインストールを続行するようにユーザに指示します。
「Assisted Install.txt」ファイルがインストーラと同じフォルダに存在する場合は、インストール時にそのファイルの情報がインストーラによって使用されます。このファイルが存在しないか、または不完全な場合は必要な情報をユーザが入力する必要があります。
インストールが完了したら、ユーザは展開アシスタントを使用して FileMaker Server を 1 台または複数のマシンで展開するように設定する必要があります。「Assisted Install.txt」ファイルで、インストール後に展開アシスタントを自動的に開始するかどうかを指定することができます。展開アシスタントを開始しないように選択した場合、ショートカット (Windows) またはエイリアス (macOS)、または Web ブラウザを使用して次のように展開アシスタントを手動で開くようにユーザに指示します。
- マスタマシン上で Web ブラウザを開いて
http://localhost:16001/admin-console
を入力して展開アシスタントを開きます。 - ワーカーマシン上で Web ブラウザを開いて
http://localhost:16003
を入力して展開アシスタントを開きます。
Windows: Admin Console ログインページ (マスタマシン) または FileMaker WebDirect ワーカー展開アシスタント (ワーカーマシン) へ移動するショートカットは、[スタート] メニュー > [すべてのプログラム] > [FileMaker Server]、または [スタート] メニュー > [プログラム] > [FileMaker Server]、または [スタート] メニュー > [すべてのアプリ] > [FileMaker Server] に作成されます。[スタート] 画面がある Windows バージョンでは、ショートカットは Windows の [スタート] 画面から使用できます。
macOS: Admin Console ログインページ (マスタマシン) または FileMaker WebDirect ワーカー展開アシスタント (ワーカーマシン) へ移動するエイリアスはデスクトップ上に作成されます。
メモ
- FileMaker Server をインストールするには管理者権限が必要です。
- Windows では、インストーラに表示される言語を選択することができます。macOS では、インストーラは現在の macOS システム言語と同じ言語で表示されます。Windows と macOS において、ユーザが FileMaker Server Admin Console を使用するときに表示される言語は、マスタマシン上の基本 OS にインストールされた言語と同じです。
設定支援サイレントインストールについて (Windows)
サイレントインストール中は、ユーザによる FileMaker Server インストーラとの対話は最小限に抑えられます。必要なインストール情報は登録ファイル「Assisted Install.txt」から読み取られ、インストール画面は表示されません。
サイレントインストールを実行する方法は 2 つあります。ユーザは次の方法でインストールを行うことができます。
- マウントされたボリューム上にある「Setup.exe」ファイルをダブルクリックする。この方法では「Setup.ini」ファイルを変更する必要があります。「サイレントインストールのための「Setup.ini」の変更 (Windows)」を参照してください。
- コマンドラインでインストールコマンドと該当するオプションを入力する。「コマンドラインを使用したサイレントインストールの実行 (Windows)」を参照してください。
重要
- デフォルトでは FileMaker Server はユーザのマシンのポート 80 および 443 を使用します。ポート 80 および 443 が使用できない場合は、代わりのポートを指定する必要があります。使用できない場合、ソフトウェアはインストールされません。
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FileMaker Server には次のコンポーネントが必要です。
- Java Runtime Environment
- Bonjour for Windows
- Microsoft Visual Studio C++ Redistributable Package
- Microsoft Application Request Routing
これらのコンポーネントがユーザのマシンにインストールされていない場合、FileMaker Server インストーラによって自動的にインストールされます。インターネット接続が無い環境で FileMaker Server をインストールする場合は、Microsoft Application Request Routing (ARR) を手動でインストールする方法についてのナレッジベースの記事を確認してください。FileMaker Server に必要なハードウェアおよびソフトウェアの詳細については、FileMaker Server のシステム必要条件を参照してください。
サイレントインストールのための「Setup.ini」の変更 (Windows)
「Setup.ini」ファイルを次のように変更した場合、ユーザがネットワークボリュームをマウントして「Setup.exe」をダブルクリックすると、サイレントインストールが開始されます。
- 「FileMaker Server」フォルダ内にある「Files」フォルダで「Setup.ini」ファイルを検索します。
- テキストエディタを使用して「Setup.ini」を開きます。
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[Startup] セクションを検索します。次のいずれかの操作を行います。
目的 CmdLine= の後に追加するオプションの指定方法 ユーザインターフェースを表示しないで FileMaker Server をインストールする (サイレントインストール) CmdLine=/q インストール中に進行状況およびキャンセルボタンを表示する CmdLine=/qb - 「Setup.ini」ファイルを保存して閉じます。
コマンドラインを使用したサイレントインストールの実行 (Windows)
ユーザはコマンドラインから FileMaker Server をインストールできます。この方法を使用する場合、インストールが成功したかどうかをインストーラによってユーザに通知することができます。
コマンドラインのサイレントインストールでは、管理者としてコマンドプロンプトを実行する必要があります。
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[スタート] メニューがある Windows バージョンで管理者として実行するには:
- [スタート] メニュー > [すべてのプログラム] > [アクセサリ]、または [スタート] メニュー > [プログラム] > [アクセサリ]、または [スタート] メニュー > [Windows システムツール] を選択します。
- [コマンドプロンプト] を右クリックして、[管理者として実行] を選択します。
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[スタート] 画面がある Windows バージョンで管理者として実行するには:
- [スタート] 画面で右クリックして、[すべてのアプリ] を選択します。
- [コマンドプロンプト] を右クリックして、[管理者として実行] を選択します。
- Windows Server 2016 で管理者として実行するには、[スタート] メニューで右クリックして、[コマンドプロンプト (管理者)] を選択します。
コマンドラインから設定支援インストールを実行するときに提供されるオプションは次のとおりです。
目的 | ユーザにコマンドウインドウでの入力を指示する内容 |
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ユーザインターフェースを表示しないで FileMaker Server をインストールする (サイレントインストール) | "pathname¥setup.exe " /s /v/qn |
FileMaker Server のインストールに成功したかどうかを示すダイアログボックスを表示する | "pathname¥setup.exe " /s /v/qn+ |
インストール中に進行状況バーおよび [キャンセル] ボタンを表示する | "pathname¥setup.exe " /s /v/qb |
ユーザインターフェースを表示しないで FileMaker Server をアンインストールする (サイレントアンインストール) | "pathname¥setup.exe " /s /x /v/qn |
メモ: Pathname にはネットワークボリューム上に作成したインストーラフォルダの場所を入力します。
設定支援サイレントインストールについて (macOS)
ユーザはターミナルアプリケーションを使用してサイレントインストールを実行することができます。
- 「Assisted Install.txt file」を作成し、FileMaker Server インストーラと同じフォルダに置きます。
- ターミナルアプリケーションで macOS の
installer
コマンドを入力し、-pkg
を使用して FileMaker Server の .pkg の名前を指定し、-target
を使用して FileMaker Server をインストールするターゲットボリュームを指定します。例:sudo installer -pkg FileMaker\ Server\ 16.pkg -target /