FileMaker Cloud 入門ガイド
検索結果
購入の準備と FileMaker Cloud インスタンスの作成
Amazon Web Services について
AWS (Amazon Web Services) 上に FileMaker Cloud インスタンスを作成する前に AWS アカウントが必要です。
-
AWS に精通していない場合は次のセクションを参照してください:
- インスタンスのサイズと料金。選択するインスタンスタイプにより料金が異なります。
- 用語集。このガイドでは AWS 固有の用語を使用しています。
-
FileMaker Cloud を購入する前に、必要なライセンスサブスクリプションのタイプを決定します:
-
FileMaker Cloud ライセンスを新規に購入するには、必要なユーザ接続数を決定します。5、10、25、および 100 ユーザ接続の SKU から選択できます。
メモ:25 以下のユーザ接続の SKU の場合、サポートされる FileMaker のサーバー上のスクリプト実行 (PSoS) セッションの最大数は 25 です。25 ユーザ接続より多い SKU の場合、最大数は 100 です。
- 既存の FileMaker Server ライセンスや AWS の SKU とは異なるユーザ接続数を使用するには、FileMaker Cloud BYOL を選択してください。
-
FileMaker Cloud AWS SKU の評価版を購入することができます。評価版では、FileMaker Cloud インスタンスを 1 つ、時間単位のソフトウェアの使用料なしに 15 日間使用できます。(AWS のコンピューティングとストレージの料金が発生します。)
評価期間の後、サブスクリプションは時間単位の課金のサブスクリプションに変更されます。BYOL または年間サブスクリプションに変更するには、まず時間単位のサブスクリプションを中止してから (FileMaker Cloud ヘルプを参照)、新しいサブスクリプションを購入してください。
-
AWS リージョンの理解
AWS ではアプリケーションのデータの遅延を減少させるためにリージョン別にエンドポイントを提供しています。FileMaker Cloud は次のリージョンをサポートします:
- 米国東部 (バージニア北部)
- 米国西部 (オレゴン)
- カナダ (中部)
- 欧州 (アイルランド)
- 欧州 (フランクフルト)
- アジアパシフィック (シドニー)
- アジアパシフィック (東京)
各リージョンのリソースは独立しています。たとえば、米国西部と米国東部で FileMaker Cloud インスタンスを作成した場合、2 つのインスタンスは独立したものになります。
AWS EC2 (Elastic Compute Cloud) コンソールにサインインする場合は、ナビゲーションバーのユーザ名の横にある一覧からリージョンを選択します。データの遅延を減少させるために最も近いリージョンを選択します。
ステップ 1: EC2 (Elastic Compute Cloud) キーペアの作成
メモ:キーペアはリージョン固有です。キーペアを作成する場合、サインイン時に選択したリージョンでのみ有効です。
- EC2 マネジメントコンソールにサインインします。
- リージョンが選択されていない場合は、上部ナビゲーションバーから選択します。
- 左のナビゲーションパネルで、ネットワーク&セキュリティの下の [キーペア] を選択します。
- [キーペアの作成] をクリックします。
- キーペアの作成ダイアログボックスで、キーペアに名前をつけて [作成] をクリックします。
- キーペアはブラウザによりコンピュータにダウンロードされます。ファイル拡張子に .txt が追加された場合は、キーペアのファイル名が .pem で終わるように拡張子を削除します。
ステップ 2: AWS Marketplace での FileMaker Cloud の購入
メモ:キーペアはリージョン固有です。キーペアを作成する場合、サインイン時に選択したリージョンでのみ有効です。
-
Amazon Marketplace にサインインしていない場合は、AWS アカウント、ユーザー名、およびパスワードを使用してサインインします。(個人の Amazon 認証情報は使用しません。)
メモ:AWS Marketplace に再度サインインする必要がある場合は、ページ先頭の [サインイン] をクリックします。
- FileMaker Cloud を検索します。
- 購入する SKU をクリックします。
-
FileMaker Cloud のホームページで [Continue] をクリックします。
-
次のページで [Accept Software Terms] をクリックします。
-
Next Steps ページで [Return to Product Page] をクリックします。
-
Launch on EC2 ページで次を行います:
- Software Pricing (ソフトウェアの価格) 情報を確認し、Hourly (時間単位) または Annual (年間) のサブスクリプション期間を選択します。
メモ:FileMaker Cloud インスタンスが実行されているときは、時間単位で使用料が請求されます。 - [Usage Instructions] をクリックしてインスタンスの作成に必要な手順とリンクを表示します。
- Software Pricing (ソフトウェアの価格) 情報を確認し、Hourly (時間単位) または Annual (年間) のサブスクリプション期間を選択します。
FileMaker Cloud インスタンスの作成
ステップ 1: クラウドインスタンスの作成
AWS の Launch on EC2 ページからインスタンスを作成するには次の操作を行います:
- [Usage Instructions] をクリックします。
-
Usage Instructions ページでリージョンのクラウドテンプレートのリンクをクリックします。最寄りのリージョンのリンクを選択します。以前にキーペアを作成した場合は、以前と同じリージョンを選択します。
スタックの作成ウィザードは 4 つの手順に従ってインスタンスを作成します。
-
テンプレートの選択ページで [次へ] をクリックして、画面下部で選択したスタックテンプレート URL を使用します。この URL は作成されるクラウドスタックのプロパティを決定します。
-
詳細の指定ページで次の情報入力し、[次へ] をクリックします。
- スタックの名前。この名前で AWS のスタックを識別します。文字、数字、およびハイフンのみを含めることができます。
- FileMaker Cloud にログインするための電子メールアドレス (Email)。この電子メールアドレスはルート管理者のユーザ名です。
- インスタンスタイプ (InstanceType)。
- キーペアのキーの名前 (KeyName)。
-
オプションページで [次へ] をクリックして続行します。(これらの設定はオプションです。)
-
設定を確認します。IAM (Identity and Access Management) リソースの作成を承認して [作成] をクリックします。
-
CloudFormation コンソール画面が表示されます。これまでスタックを作成していない場合はスタックは一覧されません。一覧の右上の更新ボタンをクリックしてスタックを確認できます。
スタックの状況は CREATE_IN_PROGRESS になります。
スタックが作成されるまで数分待ちます。プロセスが完了すると状況が CREATE_COMPLETE に変わります。
メモ:
- CloudFormation コンソールでは、インスタンスの [イベント] タブでスタックの作成を監視することをお勧めします。ナビゲーションバーのプッシュピンアイコンをクリックして CloudFormation ショートカット (および EC2 などの他のサービス) をドラッグし、AWS サービスのナビゲーションバーに追加できます。
- スタック作成中に内部エラーを検出すると CloudFormation テンプレートはスタックを終了し、CloudFormation コンソールにエラーメッセージが表示されます。
- スタックの作成に成功するとコンソールに成功メッセージが表示されます。
- スタックがタイムアウトするとその作成はロールバックされ、コンソールには「wait condition」メッセージが表示されます。デフォルトの待機時間は 15 分で、インスタンスの作成後にタイマーが開始されます。
ステップ 2: FileMaker Cloud の設定
- BYOL ライセンスを選択しなかった場合は手順 2 に進みます。BYOL ライセンスを選択した場合は FileMaker Store へのリンクを含む電子メールがインスタンスの作成時に指定した電子メールアドレスに送信されます。FileMaker Store がトランザクションを完了すると、次の手順に示す電子メールを受信します。
-
FileMaker Cloud 管理者から、インスタンスの作成時に指定したアドレスに送信される電子メールの受信を待機します。
メモ:デフォルトの Comodo 証明書の代わりにカスタムの署名済み SSL 証明書を使用する場合、電子メール内の the Setup page リンクをクリックするときにブラウザに表示される URL をコピーして保存します。カスタム証明書をインポートする場合は DNS (ドメインネームサービス) のマッピングで生成されたホスト名が必要です。
-
電子メール内のリンクをクリックして Welcome ページのフィールドを入力したら、[Set Up] をクリックします:
- [Amazon Account Number]: Amazon のアカウント番号。AWS マネジメントコンソールで探すには [サポート] をクリックして [サポートセンター] を選択すれば、右上に 12 桁のアカウント番号を確認できます。
- [Host Name]: FileMaker Cloud のホスト名を作成します。この名前はサーバーの URL に表示され、40 文字を超えることはできません。
- [Password]: パスワードを作成します。パスワードは 8 から 128 文字で、大文字、小文字、数字、記号の 4 つの文字タイプの中から、3 つを含む必要があります。
- [Confirm Password]: 作成したパスワードを確認します。
- [Local Time Zone]: 一覧からローカルタイムゾーンを選択します。
-
Admin Console Setup ページが表示され、カウントダウンタイマーと待機メッセージが表示されます。
-
Admin Console Sign In ページが表示されたらサインインします。名前はインスタンス作成時に指定した電子メールアドレスです。
-
FileMaker Cloud の Opt-in Registration ページで情報を入力して [Submit] をクリックします。またはページ下の [I will do this later] をクリックします。
後で登録することを選択した場合、[Subscription] > [Subscription Center] の [Opt-in Registration] 領域に移動して登録を完了します。
メモ:
- FileMaker Cloud Admin Console の使用の詳細については、FileMaker Cloud ヘルプを参照してください。
- スタックの作成が完了すると AWS でインスタンスの課金が発生します。
- BYOL ユーザは FileMaker Store でライセンスが検証されるまで 1 日待機する必要がある場合があります。待機中は Welcome 電子メールを受信する前から AWS の課金が発生します。
ホスト名と SSL 証明書の処理
FileMaker Cloud の設定中に、Comodo 証明書証明機関 (CA) によって発行されたデフォルトの SSL (Secure Socket Layer) 証明書が FileMaker により提供されます。Comodo は要求されたホスト名を確認して SSL 証明書を完全修飾ドメイン名 (FQDN) に割り当てます。
要求の処理に遅延が発生する場合、FileMaker Cloud は次のようにサインインのための一時的なホスト名を提供します:
ホスト名要求の処理を待機する間に次の手順に従います:
-
ユーザ名とパスワードを入力して [Sign In] をクリックします。
関連する SSL 証明書がまだ利用できないことを示す通知が表示され、一時的なホスト名が割り当てられます。待機中は FileMaker データベースを使用できますが、FileMaker Cloud インスタンスは変更しないでください。
-
ホスト名への SSL 証明書が利用可能になると次の通知が表示されます。[Import Comodo Certificate] をクリックします。
- 確認のダイアログボックスで、[Import and Restart] をクリックします。
-
要求されたホスト名と URL を含む待機ページが表示されます。トラブルシューティングが必要な場合に備えて URL を忘れずに書き留めてください。
- 要求したホスト名とインスタンスが利用可能になると電子メールを受信します。電子メール内のリンクをクリックしてサインインします。
新しいホスト名の作成
ホスト名の処理に遅延が発生する場合はホスト名が Comodo により拒否される可能性があります。たとえば、ホスト名に既存の会社名や Web サイトが含まれている場合は拒否される可能性があります。
ホスト名が拒否された場合は FileMaker Cloud Admin Console に次の通知が表示されます:
次の手順に従って新しいホスト名を作成します:
- 通知内の [Enter Host Name] をクリックします。
-
ホスト名のダイアログボックスで新しいホスト名を入力して [Request Name] をクリックします。
ホスト名要求を確認するメッセージが表示されます。 - ホスト名と SSL 証明書が正常に処理されると次の通知が表示されます。[Import Comodo Certificate] をクリックします。
- 確認のダイアログボックスで、[Import and Restart] をクリックします。
- 新しいホスト名と URL を含む待機ページが表示されます。トラブルシューティングが必要な場合に備えて URL を忘れずに書き留めてください。
- 新しいホスト名とインスタンスが利用可能になると電子メールを受信します。電子メール内のリンクをクリックしてサインインします。
FileMaker Cloud システム必要条件
ハードウェアおよびソフトウェアの必要条件
FileMaker Cloud のハードウェアおよびソフトウェアの必要条件については、FileMaker Cloud 技術仕様を参照してください。
サポートされるデータソース
次の ESS データソースがサポートされています:
- Microsoft SQL Server 2008 R2、2012、および 2012 SP1
- MySQL 5.6.12 Community Edition (無料)
- Oracle 11g R2 および Oracle 12c R1
次の Linux ODBC ドライバがサポートされています:
- Microsoft ODBC Driver 11 for SQL Server (version 11.0.2270.0, 64-bit)
- MySQL ODBC 5.2 Unicode Driver (version 5.2.7, 64-bit)
- Oracle Database 12c Release 1 Client for Microsoft Windows (version 12.1.0.1.0, 64-bit)
インスタンスのサイズと料金
概要
-
AWS EC2 のインスタンスタイプを確認して最適なインスタンスタイプを選択します。次の概要表、または Amazon EC2 インスタンスタイプを参照してください。
- FileMaker Cloud ホームページのインスタンスタイプの料金設定の詳細を確認します。Amazon EC2 料金を参照してください。
重要: FileMaker Cloud インスタンスは AWS のコンピューティングリソースです。時間単位のサブスクリプションの場合は、コンピューティングリソースを起動または開始してから停止または終了するまでの時間単位で課金されます。 (データの保存と転送の場合は 1 GB 単位で課金されます。)コンピューティングリソースをオフにして、不要なときに課金を停止することができます。AWS EC2 ユーザーガイドの「インスタンスの停止と起動」を参照してください。
この表は FileMaker Cloud でサポートされるインスタンスタイプを示します。各タイプのストレージは、1 つの EC2 インスタンスに付属する永続的なブロックレベルのストレージボリュームの Amazon EBS (Elastic Block Storage) です。最適な動作のために、FileMaker Cloud には 40 GB のストレージが必要です。各インスタンスに 40 GB の EBS を含めます。追加料金でボリュームサイズをアップグレードできます。
タイプ | 説明 | 用途 | vCPU | CPU クレジット/時間 | メモリ (GiB) |
---|---|---|---|---|---|
t2.small | 頻繁または常にすべての CPU パワーを使用しないが、たまに「バースト」(サージ) が必要なワークロードに使用されます。ベースラインパフォーマンスとバースト機能は CPU クレジットにより管理されます。 | 初期製品評価、小規模のデータベース | 1 | 6 | 1 |
t2.medium | 2 | 24 | 4 | ||
t2.large | 2 | 36 | 8 | ||
m4.xlarge | コンピューティング、メモリ、ネットワークリソースがバランスよく提供されます。多くのアプリケーションに適しています。750 Mbps の専有 EBS 帯域幅による EBS 最適化を提供します。EC2 拡張ネットワーキングのサポートを提供します。 | ほとんどのアプリケーション | 4 | 16 | |
m4.2xlarge | 8 | 32 | |||
m4.4xlarge | 16 | 64 | |||
m4.10xlarge | 40 | 160 | |||
c4.xlarge | EC2 で最高性能のプロセッサと低料金/計算性能を備えています。750 Mbps の専有 EBS 帯域幅による EBS 最適化を提供します。EC2 拡張ネットワーキングとクラスタリングのサポートを提供します。 | 高い計算性能と高度な最適化 | 4 | 7.5 |
FileMaker Cloud のセキュリティ
AWS のセキュリティ機能
このセクションでは、AWS のセキュリティ機能、および FileMaker Cloud インスタンスにこれらのセキュリティ機能を適用するためにルート管理者として実行できる手順を説明します。
ルート認証情報: 複数の認証方法を要求するために、AWS での多要素認証 (MFA) を設定してルート AWS アカウント認証情報の安全を確保します。AWS での多要素認証 (MFA) の使用を参照してください。
キーペアの保護
FileMaker Cloud インスタンスの起動および SSH (Secure Shell) アクセスを提供するために使用される EC2 キーペアを作成すると、Amazon EC2 はパブリックキーのみを格納し、ユーザはプライベートキーを格納します。プライベートキーを所有していれば誰でもログイン情報を解読できるため、プライベートキーは安全な場所に保管することが重要です。
セキュリティを強化するため、Amazon EC2 を使用してキーペアを作成する代わりにサードパーティのツールを使用して RSA キーペアを作成し、Amazon EC2 にパブリックキーをインポートすることができます。たとえば、 ssh-keygen
(標準の OpenSSH インストールで提供される) を使用してキーペアを作成し、キーペアをパスフレーズで保護します。
ssh-keygen
を使用してパスフレーズとキーペアを作成するには次の操作を行います:
- ローカルマシンの Linux コマンドラインで次を入力します:
ssh-keygen -f /path/filename
パスおよび指定したファイルにプライベートキーが格納されます。例:/home/data/passphrase_oregon
- プロンプトが表示されたらパスフレーズを入力して再入力します。
一連のメッセージに表示されるとおり、キーペアが生成されます。 - パブリックキーをインポートします: AWS マネジメントコンソールのネットワーク&セキュリティの下で [キーペア] を選択して [キーペアのインポート] タブをクリックします。
- キーペアのインポートダイアログボックスで、パブリックキーファイルの場所を参照するか、
cat
コマンドを使用してパブリックキーをコピーして貼り付けます。
パスフレーズで保護されたプライベートキーを使用してインスタンスに接続するには次の操作を行います:
- Linux コマンドラインで次を入力します:
ssh -i /path/filename centos@ipaddress
- 接続を要求するメッセージが表示された場合は
yes
を入力します。 - ダイアログボックスでパスフレーズを入力して [OK] をクリックします。
AWS SES (Simple Email Service): FileMaker Cloud は管理者への電子メールの送信に AWS SES を使用します。SMTP サーバーを設定してポート 25 を開く必要がないためセキュリティが強化されます。
AWS WAF (Web Application Firewall): Web セキュリティリスクから FileMaker Cloud を保護するのに役立つ AWS WAF の購入を検討してください。AWS WAF を使用すれば、最初に保護する Amazon CloudFront Web ディストリビューションを特定し、次にインスタンスの保護に最適なルールとフィルタを作成して展開できます。AWS WAF 製品の詳細を参照してください。
セキュリティグループのポートの管理
インスタンスに組み込まれたソフトウェアファイアウォールのように動作するセキュリティグループを使用して EC2 インスタンスへのネットワークアクセスを制御します。セキュリティグループは、受信トラフィックおよび送信トラフィックの両方をフィルタリングできます。FileMaker Cloud では各顧客のユーザは固有になるため送信トラフィックをフィルタリングしません。ただし、既知の送信ポートセットがある場合はインスタンスのセキュリティのために送信ポートを構成できます。
受信トラフィックを特定のポートおよびプロトコルに制限してインスタンスにアクセスできる IP アドレスを指定します。FileMaker Cloud は各インスタンスのデフォルトセキュリティグループのアクセスを次の受信ポートに制限します:
番号 | 使用対象 | 目的 |
---|---|---|
80 | FileMaker Cloud、FileMaker Cloud Web サーバー、FileMaker Cloud Admin Console ユーザ、クライアントユーザ | HTTP |
443 | FileMaker Cloud、FileMaker Cloud Web サーバー、クライアントユーザ | HTTPS |
5003 | FileMaker Cloud、FileMaker Pro および FileMaker Go クライアントユーザ | データベースの共有 |
次の場合には 2 つの追加ポートを FileMaker Cloud インスタンスに構成する必要があります:
- SSH (Secure Shell) アクセスを使用する場合はポート 22 を開きます。
- ODBC または JDBC クライアントアクセスを使用する場合はポート 2399 を開きます。
ポートを構成するには次の操作を行います:
- AWS マネジメントコンソールでインスタンスを選択します。
- [説明] タブで、[セキュリティグループ] リンクをクリックします。
- [インバウンド] タブをクリックします。
- [編集] をクリックします。
- [インバウンドルールの編集] ダイアログボックスで [ルールの追加] をクリックします。
-
各ポートには、ポートタイプ、番号、ソース、および IP アドレスまたは範囲を CIDR 表記で指定します。
- SSH アクセスには、[SSH] を選択します。番号としてポート 22 が表示されます。[カスタム] を選択して IP アドレスまたは範囲を入力します。
- ODBC または JDBC クライアントアクセスには、[カスタム TCP ルール] を選択してポート 2399 を入力します。[カスタム] を選択して IP アドレスまたは範囲を入力します。
- [保存] をクリックします。
メモ:入力可能な値の情報については、列の [i] ボタンをクリックします。
FileMaker では、ポート 80、443、および 5003 に対して受信トラフィックを制限することを推奨しています。無制限の受信アクセスは避けてください。
ODBC または JDBC クライアントからの安全なアクセスのために、VPN (仮想プライベートネットワーク) を使用してクライアントを FileMaker Cloud に接続します。
インスタンスへのアクセスを制限するために SSH キーペアをパスフレーズで保護していることを確認してください。キーペアの保護を参照してください。
DoS 攻撃防止: FileMaker Cloud ではレート制御ルールを実装しています。ポート 80、443、または 2399 で同じアドレスからの受信が毎秒 20 ヒットを超える場合に以降のヒットはドロップされます。
FileMaker Cloud のセキュリティ機能
このセクションでは、FileMaker Cloud のセキュリティ機能、および FileMaker Cloud インスタンスでこれらの機能を管理するためにルート管理者として実行できる手順を説明します。
ソフトウェアパッチ: パッチが利用可能になると通知を受信します。
非ルート認証情報: FileMaker Cloud では OAuth 2.0 に基づくアイデンティティプロバイダである Login with Amazon を設定する必要があります。この機能は Amazon 認証情報での FileMaker Cloud へのサインインを認証ユーザに許可します。これらのユーザには FileMaker Cloud へのアクセスが制限されます。たとえば、電子メールアドレスやパスワードを変更できるルートユーザ用の構成ページは表示できません。
データベースの暗号化: FileMaker Cloud はデータベースファイルを開く前に格納されているすべての情報を暗号化します (保存データの暗号化)。データベースには暗号化パスワードの作成、およびパスワードの保存とパスワードのヒントの作成が必要です。
セッションタイムアウト: FileMaker Go および FileMaker Pro クライアントにセッションタイムアウトを設定します。FileMaker WebDirect ユーザへのデフォルトのセッションタイムアウトは 15 分です。クライアントユーザのアイドル時間がタイムアウト設定に達すると接続解除されます。セッションタイムアウトの設定で無人のコンピュータやモバイルデバイスによってデータベースファイルがアクセスされるリスクを減らします。
FileMaker Cloud プラグイン: 信頼できるソースからのプラグインのみを使用します。プラグインはインターネット経由でソリューションにアクセスして変更を加え、他のサービスに接続する場合があります。FileMaker スクリプトエンジン (FMSE) プラグインを有効にする場合は [プラグインファイルのインストール] スクリプトステップを使用して、プラグインのインストール、更新、およびロードを許可するかどうかを選択できます。同様に、FileMaker WebDirect でプラグインを許可する場合は FileMaker WebDirect で [プラグインファイルのインストール] スクリプトステップを許可するかどうかを選択できます。
ログファイルエントリ: 頻繁に「Event.log」ファイルをダウンロードして「SECURITY」キーワードを確認し、セキュリティ関連のエントリを参照します。
FileMaker スクリプトエンジン (FMSE) アクセス: FileMaker Cloud は 次の方法で FMSE アクセスを制限してセキュリティを向上します:
- FMSE では AWS メタデータサービスをクエリーできません。
- FMSE では localhost のポート 1895 とポート 16002 に要求を送信できません。
- FMSE では「Data」フォルダからアプリケーションを実行できません。「Data/Documents」および「Data/Database」フォルダのみアクセスできます。
用語集
AWS 関連用語
購入およびスタックの作成では次の用語が使用されています。詳細については、AWS ドキュメントを参照してください。
Amazon EBS (Amazon Elastic Block Store) – Amazon EC2 インスタンスで使用するブロックレベルのストレージボリューム。
Amazon EC2 (Amazon Elastic Compute Cloud) – AWS クラウドでサイズ変更可能なコンピューティングキャパシティ。
AMI (Amazon Machine Image) – あらかじめ構成されているインスタンス作成用のテンプレート。
Amazon S3 (Amazon Simple Storage Service) – Web 上でいつでもどこからでも任意の量のデータの格納および取得に使用されるインターネット用のストレージ。
BYOL – ライセンスの持ち込み。所有しているソフトウェアライセンスをクラウドインスタンスに使用するライセンスモデル。
IAM (Identity and Access Management) – ユーザに対して AWS リソースへのアクセスを制御するための Web サービス。
インスタンス – 仮想コンピューティング環境。
インスタンスタイプ – あらかじめ設定されている CPU、メモリ、ストレージ、およびネットワークキャパシティの構成。
キーペア – インスタンスへの安全なログイン情報の提供。AWS はパブリックキーを格納し、ユーザはプライベートキーを安全な場所に格納します。
SKU – 在庫管理ユニット。在庫管理のために特定の製品の追跡を可能にする英数字の識別番号。
スナップショット – Amazon S3 に格納されているボリュームのバックアップ。新しい Amazon EBS ボリュームの起点、またはデータ保護の長期耐久性のためにスナップショットを使用します。
スタック – 名前付きユニットとして管理する関連リソースのグループ。
スイッチオーバー – FileMaker Cloud では、管理者がインスタンスの新しいコピーを作成する変更を開始する場合にインスタンスのスイッチオーバーが発生します。次の操作でインスタンスのスイッチオーバーが実行されます: バージョンアップグレード、インスタンスの更新、およびインスタンスタイプまたはストレージボリュームのアップグレード。
タグ – Amazon EC2 リソースに作成および割り当てるメタデータ。タグはインスタンスの管理を支援する大文字と小文字が区別されるキーと値のペアです。たとえば、Key = Name と Value = OregonServer のように定義できます。
テンプレート – AWS CloudFormation テンプレート。AWS CloudFormation スタックでプロビジョニングされるリソースを記述する書式設定されたテキストファイル。
タイムアウト – スタックの作成がタイムアウトするまでの分単位の設定。デフォルト設定は最初のスタックの作成では 15 分、アップグレードされたスタックでは 60 分です。